🔰 WASM入門 1: 基礎知識の習得

🔰 WASM入門 1: 基礎知識の習得

学習開発WASMエンジニア

1. WebAssemblyとは?

概要

WebAssembly(Wasm)は、ブラウザで高速に動作する バイナリフォーマット の実行環境です。

特徴

  • 高パフォーマンス:C/C++、Rust などの言語からコンパイルでき、ネイティブ並の速度を実現
  • クロスプラットフォーム:ブラウザ、サーバー、エッジ環境で動作
  • サンドボックス:安全な実行環境(メモリ隔離)
  • JavaScriptと連携可能:WasmのコードをJSから呼び出せる
  • JavaScriptだけでは難しい 計算負荷の高い処理(ゲーム、画像処理、機械学習など)を高速化
  • 既存のC/C++、Rustのコード資産 をブラウザで動かせる
  • サーバーレス環境(Cloudflare Workers、Fastly)や ブロックチェーン でも利用されている

2. WebAssemblyの仕組み

Wasmのアーキテクチャ

WebAssemblyは、JavaScriptの代わりに バイナリコード を実行する仕組みです。

💡 動作の流れ

  1. .wasm ファイルをWebAssembly対応の環境でロード
  2. JavaScript経由で呼び出し、メモリを共有
  3. 仮想マシン(Stack-based VM) 上で高速実行

Wasmのコードは「モジュール」と呼ばれる単位で実行されます。

💡 モジュール構成

  • 関数(Functions):JavaScriptから呼び出せる
  • メモリ(Memory):JSと共有するリニアメモリ
  • テーブル(Tables):関数ポインタを管理
  • グローバル(Globals):変数などのデータ領域
特徴JavaScriptWebAssembly
言語JS, TypeScriptC, C++, Rust
実行速度遅い(インタープリタ)速い(コンパイル済みバイナリ)
互換性ブラウザのみブラウザ & サーバー & エッジ環境
メモリ管理GCあり手動(Rustなら安全)
ユースケースUI, ロジック計算負荷の高い処理

3. 環境構築

Wasmを試すための準備

  1. Webブラウザの確認
  2. Node.js のインストール
  3. Emscripten(C/C++ → Wasmコンパイラ)
  4. Rustを使う場合

✅ 次のステップ

📌 次は実際にWebAssemblyのコードを書いてみましょう!

簡単な .wat ファイルを作成し、バイナリに変換してブラウザで動作させるところからスタートします!